calendar

<< 2001年10月 >>
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

 

筧利夫にアドバイスを受ける!!(渡邉香里)

すごいでしょ!!いいでしょ、いいでしょ!?
筧さん大好き〜〜〜!!カッコイイ!!

え?「誰?」ですって!?アナタも知ってるよー絶対!!
ホラホラ、あの人よ!!最近、藤谷美和子とCD出した人!
「やまとなでしこ」にも出てた!今は「スタアの恋」に出てる!
「踊る大捜査線」で偉い、いやな人の役やってたあの人よ!!
「すっとしてハー」のCMで神田うのの口に鼻突っ込んでる人!!

皆さんもう分かりましたね?
彼はもともと舞台役者で、
私が最近の稽古場日記で騒いでいる「第三舞台」のメンバーです。


昨日、東京工芸大学の短大の学園祭に来るって情報を入手したので、行って来ました。
随分小さい所で、(うちの大学がマンモスすぎるから余計そう思った。)
湘南高校より小さかった。だから、学園祭の規模も高校以下。
ホントにくるのか〜??と思っていたが、やって来ました筧さん!!

2時間前に行ったので余裕で入れました。それどころか、前から5列目!!
そして始まるトークショー!!!

でもね、なんかね、規模が小さいんで、よそ者はほとんどいない状況。
大部分が、その短大と附属の4大の生徒、そして、あきらかに近所の主婦&小学生!
芸能人・筧利夫を見に来た群衆の中で、目を輝かせる私、みのり、ゆうこ。

筧さんはすごく好きだけど、
第三舞台の「朝日のような夕日をつれて」を見なかったら、
正直言って、わざわざあんなトコまで行かなかったと思う。
私は、役者・筧利夫の話を聞きたかった。
役者としての彼を、演技を通してではなく、直接言葉で知りたかった。
ああいう演技をする役者は、どんな人間なのか。


トークショー形式だったため、女性のインタビュアーが話を進めていくので、
私達の期待に反して、質問は一般大衆向け。
藤原紀香も松島菜々子も藤谷美和子もどうでもいいっつーの!!
大学時代なら少林寺拳法部の話より演劇のコトを聞けっつーの!!
そして、私の後ろの席の二人組みの女は私語をひかえろっつーの!うるさいわ!!


でも、「どんな役者をめざしてるんですか?」に対して、筧さんは
「頭のてっぺんからつまさきまで、“役者”っていう役者」と答えました。
「たとえば、この水を飲む動作をするだけで、隣の人がダ―って涙を流したり、
“はああぁぁ〜〜〜〜”(ため息)ってするだけで、病気のお婆さんを治したり…」
と言いました。極端な例えだけど、私達にはわかった。伝わった。
でも、会場は笑ってた。インタビュアーの人も「何ですかそれー(笑)」って。
「いやいや、冗談じゃなくてホントにホントに!」
筧さんはふざけてなかった。芝居をしてる人間なら直感でわかるのになあ。と残念に思った。


まあ、そんな雰囲気で、トークショーは進んでいき、質問コーナーに。
よっしゃーーー!待ってましたぁーーーー!!
絶対そういうのあると思って質問用意してたんだもんね!!
指されやすいように、目立つ格好していったんだもんね!!
そして、こういうのって、最初誰も手挙げないんだよね!!
真っ先に天高く挙手!!大きな声で「はーい!!」

指されましたよ!!!真っ先に!てゆうか、やはし手挙げたの一人。
「そこのピンクの…」と、私だけを見ている筧さん!!立ちあがる私!!
興奮しすぎて、頭がクラクラしてもう鼻血でそう!!!


「私は芝居をやってるんですけど…」と言った出だしに
「ほほう!」と一瞬表情が輝いた筧さん。
「筧さんが役者として、常に心がけている事があれば、教えて下さい。」
大きくうなずいて、他の人達に向かって、
「ちょっとマジメな話していいですか」と一言。
私には、筧さんの顔つきが変わったように見えた。
そして、私の目を見ながら力強く話してくれた。


俳優とはなんなのか、どうして俳優をやっているのか、
俳優の人生とは何か、毎日毎日考えるんです。
どういうふうにこの役をやろうとかではなく。

ありがとうございました!!という私に、
小さい変な声で「こんなんでいいでしょうか?」(中腰のポーズ)
と、会場の笑いをとることも忘れない筧さん。やはし役者だなあ。
私は、この事をたぶん一生忘れない。


その後、「好きな食べ物は?」「彼女いますか?」などの質問ばかりの中、
みのりさんをつっついて、もう一度、我々にもチャンスを!!
最後の方で、なんとか指されました。ふー危ない危ない。
(だってモジモジしてんだもん。舞台ではあんな度胸あるのに。)

「『朝日のような夕日をつれて』では、随分自由にやってるように見えましたが、
どこまでご自分で考えたのですか?」のような質問に、
筧さんは、あなたも芝居をやってるのかと、確認してから、


舞台の上は自由で何をやっても良いけど、やっちゃいけないことも沢山。
その項目がいっぱいある中で、法の目をくぐってくぐってくぐって…
できた舞台がいい舞台になるんだよ。
これから経験の中で、その項目をいっぱい増やしていって下さい。


と、言ってくれました。そして、また「こんなんでいいでしょうか?」とポーズ。
もう、私達は大感激でした。

筧さんに直接こんなことをいってもらえて、なんて幸せなんだろう。
やっぱり、行ってよかった。ほんとうに、よかった。
今日はもう胸がいっぱいで、面白い事言えません。
(c) 2001,10,30, Tuesday 11:26 PM | comments (0) | trackback (0)

マジ語り(水戸和浩)

今まで、団長と長々と語っていました。よかった・・・・・。
久しぶりに意見をぶつけ合うのはいいことです。
怜ちゃん、こんどいろいろと話そう。
 
え〜と・・・。団長と話して感じたこと、
そして常におれが思っていることを自分勝手に書きます。
「それは、ちょっと違うんじゃない?」と思う方もいるかも知れませんが,書きます。

 
おれは目をギラつかせて演技をすることが好きだ。
汗だくになる演技が好きだ。人間くさい演技が好きだ。
勢いのある演技が好きだ。
それぞれ自分なりの主張を持った演技が好きだ。
言い換えれば、そうでないものは、
見ている人の心を打つことはできないと思っている。

 セリフを覚えることで今まで感じることの出来ないことを表現することは確かです。
でも、台本に自分の演技がしばられていないかどうか、考えて見て下さい。
確かにベースとなる動き、立ち位置などは、
お客さんに見せるものとして当然必要になることです。
が、みんなにはまだ「自分の主張」というものがあまり演技に見られないと思うのです。
役の感覚をとらえきれてない、という理由もあるでしょう。

しかし、なにか足りない。言葉で言い表すのはとても難しいことなんだけど・・・。
ググッと、鬼気迫るというか、なにかすごいオーラみたいなものが欲しい。
もっと自由に好きなように演じることが、おれは一番大切だと思う。


「舞台は自由だ」と団長は言っていましたが、
言葉ではなく”感覚”でおれはその意味がわかる。(わかる気がする。)
キャラにとらわれず、セリフにとらわれず、自分自身をさらけ出して、
そこからすべてが始まるとおれは思う。そこから役を初めて煮詰めていくのだと思う。

間違ってたっていい。さらけ出すことが一番重要なんだ!!
なにが間違っているのかなんて、誰にもわからないんだから。
それは第三者(お客さん)が思うことだから。いいか、とにかくさらけだせ!!
苦悩してたって関係ない!!すべてさらけだせ!!
いくら技術がすぐれていたって、ステージをうまく使いこなせていたって、
目がギラついてなかったらFAKEにしか映らない。
”そうしようとしている演技”にしか映らない。プロもアマも関係ない。
おれ達は舞台に立つ以上、”そうしようとしている演技”なんて見せちゃいけない。


なんか回りくどい言い方しちゃったけど、団長とおれの極論を言うと
「朽ち果てろ」「血反吐を吐け」「限界をこえろ」です。
(何いってるか分からなくてごめん。分かる人には分かると思う)
演じることは”感じ得る”ことだとおれは思う。
無意識のうちに・・言葉ではうまく言い表せないんだけど・・。
すべての人がそうあるべきだとは言い切れないけど。
でも、おれはそう感じる。


自分が演じたいように演じるとなにか「あぁ、これだ」と思うときがあるんですよ。
先ほどから「舞台は自由」とか「演じたいように演じる」とか言ってますが、
「自分勝手」という意味では決してないです。
上に書いたことはほんの紙一重だと思うんです。
その微妙なところがおれの目指しているところです。

だから、おれはこれからも自由に演じたいように演じます。
自分勝手な演技と見られてしまうかもしれないけど、その姿勢が大事なんです。
それが、オーラに転じるんです。勢いになるんです。
演じていて楽しいなぁ、と感じるんです。「楽しい」と感じることが一番重要なんです。
演じている本人が楽しくないのでは、見ている第三者の人はもっと楽しくないはずです。
おれはそう思うのです。


生意気なことを長々と語ってしまいました。
みんなに押し付けているわけではないです。(じゃあ、書くなって…。)
非常口で初めて演劇に出会って感じたことであり、
去年のBRIDGEを通して感じたことなのです。
これからもこの思いは変わらないと思います。
この思いがあるからこそ、おれはBRIDGEで演技を続けていきたい
と思うのです。
団長と語っていたら、なぜか書かずにはいられなくなってしまいました。

これからも演技を通してみんなに見せていきたいです。下手で上等!!
おれはおれのすべてをぶつけるだけだから!!
(c) 2001,10,30, Tuesday 10:23 PM | comments (0) | trackback (0)
PAGE TOP |  

clock